2008年2月29日金曜日

ガイド・トゥ・グラスゴー・ミュージック

自分がDJとして参加しているUK/US/JPNロックイベント"beepluck"では、毎月遊びにきてくれたお客さんに各DJがセレクトしたCD-Rをプレゼントしている。そのCD-Rには毎月1つテーマがあって、そのテーマを念頭においた上で各DJが曲を選んでいくのだけど、以前にそのテーマが"British"で、各DJごとに1つの都市を担当して曲をセレクトしたことがあった。

結構そのCD-Rのテーマはお客さんから「面白い」と好評だった記憶があるのだけれど、そのCD-Rを作る前に「誰がどのエリアを担当するか」ってミーティングをした際、「アケシンはグラスゴーね」って即行で決められたことがあった。結構個人的には「自分だと"ロンドン"かなあ」とか思ってた矢先だったので、その"アケシン=グラスゴー"というあまりにダイレクトな反応にちょっとした驚きを覚えたのを今でも覚えている。

実際のところ、自分はグラスゴーから発されるロックミュージックは耳にしてすごく音や歌詞がしっくりするし大好きである。押しつけがましくないけど、譲れないところは決して譲らない"実は芯が強い"ところとかものすごくグッときたりする。

だけれど、そういった思い入れのようなものは、80~90年代中盤ぐらいまでのバンドやアーティストに特化して偏っていて、ここ最近だとフランツ・フェルディナンドあたりからはかなり止まっちゃってる感が自分の中ではある。トラヴィスとかフラテリスなんかは普通に「いいよなあ」とは思うけど、それ以上の思い入れはまったくなかったりするし。

また、自分はパステルズとかティーンエイジ・ファンクラブ、ベル・アンド・セバスチャンは大好きだけれど、それっぽい音のバンドに関しては結構無頓着で関心がなかったりするので、結構"グラスゴー"という大きい括りでいえば、実はさほど思い入れがないんじゃないか、と自分の中で思ってしまったりすることもあるわけです。

で、グラスゴー発のバンドやアーティストで、自分の中で好きなものとそうでないものの相関性を一度明確にしたいなあ、と思っていたのだけれど、そんな矢先に実にいい本がつい最近発売されました。

ガイド・トゥ・グラスゴー・ミュージック」。

とっても素朴で実直なフィーリングを感じさせる音楽を常に生み出し続けている街・グラスゴーに関わるアーティストや音楽関係者のコメントを元に、より深く"グラスゴー"を知る、好きになるのには最適な一冊だと思います。

今ならタワーレコードで買えばBMXバンディッツやティーンエイジ・ファンクラブ、デルガドスなどの音源収録のCDがついてくるはずですので、関心ある方は最寄のタワレコに立ち寄ってみるのがよろしいかと。

因みに自分が一番思い入れのあるグラスゴーのバンドは、トラッシュキャン・シナトラズだったりします。

2008年2月28日木曜日

お昼休みのうきうきショッピング

仕事のお昼休みや、ちょっとした気分転換をしたい時は、なにはともあれ本屋に立ち寄ることが多い。

本当は自分の個人的な趣味でいえばレコード屋や雑貨屋がベストなのだけれど、スーツ姿でちょいと疲れた顔つきでふらりと立ち寄った時に、自分自身の中でその場になじみきれていない居心地の悪さみたいなものが先に立ってしまうせいで、どうにも心の底から楽しめなかったりすることがありまして。なので、その辺の趣味関連に関しては休みの日に思いっきり満喫しようと、街でレコード屋や雑貨屋など見かけても素通りしちゃうケースが増えてしまうわけです。

で、その点、本屋だとスーツでいても不自然じゃないし、ふらりと流し見しつつ並列化していろんな情報を得ることができるし、なんといいましょうか、実に適度に整然さと雑然さが同居していて自分的には無条件でrelaxできるんですね。

で、今日もご他聞にもれず、お昼休みに本屋に立ち寄りまして。

昨年頭に発刊されたもので今更感はあるのですが内田樹「下流志向」と、もう一冊、木戸一敏「なぜか挨拶だけで売れてしまう営業法」を購入。

「なぜか挨拶~」はお客様にモノを売るアピールをする前に自分を知ってもらうことにより売上を促進させようという手法として、著者が「あなたレター」と命名しているセールスレターのアレンジ版について書かれている本で、別段新しいことが書いてあるわけではないのですが、ちょっと最近あらためてセールスレターであるとかブログであるとかその辺の手法を再整理してみようと思いまして購入。 っていうか、「あなたレター」ってネーミングはどうなんだろうとか気になって仕方なかったりするわけですが、それぐらいベタな方がきっと効果があるのでしょう、変に気の利いたネーミングよりも。




で、「下流志向」の方は、ぱらぱらとめくった時にデータに基づく氏の論理展開にちょっと関心を持ったので購入。本の最初の方では、ゆとり教育以降の学生の学力低下について綴ってあるのですが、例えば自分がクラブイベントで話したりする二十歳前後のコ達や、ネット上で拝見できるブログとかをみる限りだとそこまで学力が落ちてるのかなあ、と思ったりしまして。まあ、今の学生全部がネット上で何かを綴っているわけではないし、クラブイベントにくるコ達は音楽やアートに関心があるわけであって、それらを追求していくことにより必然的にそれなりに物事を考えたりする力は育っていると考えてみたりするわけなんですけれども。




それで、なんでそんな今どきの学生たちの学力低下とか自分は気にしてるんだろうとか考えてみたんだけど、おそらく近年自分自身の思考放棄がどんどん加速していってて、このままじゃゴーイングゼロ(最終的には全く考えなくなってしまう状態)になっちゃうよ、とかそんなことを心配しているのか俺は、とか思ってみたりするわけですけど、なにか。ってこの締め方は素敵じゃないな。粋じゃないな。

2008年2月24日日曜日

最近は考えること全てが"労働"に繋がっていきます

渋谷にて中原昌也「ニートピア2010」と真鍋昌平「闇金ウシジマくん 10巻」購入。

「ニートピア2010」はてっきりタワレコでさっくりと購入できるでしょ、と安易に考えていたらなぜか立ち寄るタワレコでことごとく見かけることができず購入が遅れていたのであった。ていうか、ちょっと前までタワレコで中原君の著書はそれなりに並んでいた記憶があるんだけれどなあ。そこまでして買えないんならいっそ中野タコシェで開催される中原君サイン会で購入しちゃおうかしら、とかそこまで思いつめてみたけど、前にサインはいただいてるからまあいいや、今渋谷にいるんだから渋谷で購入だ、俺、渋谷系だし。とか、そんなこんなでようやく本日購入できたのでとってもウレシイです。ハイ。



で、「闇金ウシジマくん」は今巻より話が変わってサラリーマン編に突入。9巻で完結したダメダメネット難民くん話が最後の最後にものすごくハートウォーミングな終わり方してちょっと泣いちゃいそうになって最後は織田裕二のモノ真似・山本高広よろしく「キターーーーーーーーーーーー!!」と絶叫してしまいそうな30半ばの自分ですが、今回のサラリーマン編もしょっぱなから泣かせてくれます。しかも営業マン話なので、完全に自分と無縁でない話なところも愛しさと切なさと心弱さを煽ってくれます。にくい。




で、結局今日はあえて2冊で購入を留めたわけですが、山下直樹「ライフ・アット・スリッツ」とECD「いるべき場所」もさすがにいい加減購入して今すぐにでも読みたい!! だがしかし、どう考えても読む時間足りないし、持って帰るのも重いしで「タワレコで売ってるからダブルポイント時に買えばいい」とか真っ当っぽいいい訳つけて、またまた購入延期。まだまだ欲しい本はあるのだけれども。

2008年2月23日土曜日

それは いつも そこにある

いつもどおりに仕事を終えていつもどおりに帰宅。

いつもどおりに食事を終えてから、ちょっとした暇ができた。

うすい青い色の壁に立てかけてあるシーディースピーカーに、ビーフラワーというバンドの「World's End Laundry ~メルカトルのための11行詩~」というシーディーを久しぶりにセットして電源を入れる。
かれらのナイーブな微熱に満ちたうたと演奏を耳にしていたら、なぜか、「ストロベリー・ディクショナリー」と「ブルーベリー・ディクショナリー」といういつも本棚の端の方に並べて置いている本を久しぶりになんとなく、めくりたくなった。
この2冊の本は、渚十吾というヒトの本だ。

開いたページには古今東西のレコードや本などについてあれこれ綴ってあって、適当にめくったページからは、前に見たときとおなじようにささやかだけれどちょっとしたサプライズのある発見を得ることができた。

この2冊の本は手に入れてから相当時間が経っているけど、そこに書かれている全ての内容はまったくもって読み終えていない。

きっと、この本のすみからすみまで全てを読みつくすことはないだろうし、おそらくそんなことをしなければいけない類の本でもないのだ。

何かを調べたいわけじゃないけれど、たまに気が向いたときに手にすれば忘れていた何かを思い出させてくれる、そんな2冊のディクショナリー。

だけど、それは、まちがいなく確かに、大切なもの、だ。
 

2008年2月20日水曜日

小さな悪の華

個人的な私見であるが、"アンファン・テリブル"って言葉に必要以上に自覚的になったのは、間違いなくフリッパーズ・ギターの出現後である。

当時幾度となく、彼らを評するときにこの"恐るべき子ども達"という言い回しが使われたと記憶しているのだけれど、それから数十年経った今、自分が最も気になっている恐るべき子ども達は、近頃日本初DVD化された「小さな悪の華」に出てくるアンヌとロールという2人の少女達である。

その二人の少女が悪の限りを尽くすその内容は、反宗教的で反道徳的であり、当時フランス本国では全面的に上映禁止、イタリアやイギリスには輸出禁止。公開できたのは日本とアメリカだけというこの映画。まだ未聴の為、早く目にしたくて仕方ないです。


2008年2月18日月曜日

トム・ウェイツ自体に思い入れはないが

実はここだけの話で、しかもずいぶんと昔の話で恐縮なのだが、自分はウィノナ・ライダーで痛い目をみて以来、海外の女優にはあまりお熱をあげないように自粛している。

そんな厳粛な自粛モードは長いこと破られることがなかったのだが、近年、スカーレット・ヨハンソンにだけはこの頑強な扉も通用せず、いとも簡単にその扉を開けられてしまった。実に歯がゆい話である。

そのスカーレット・ヨハンソンがそろそろアルバムを出すらしいとのことで、今から密かに愉しみにしている次第。トム・ウェイツのカバー10曲とオリジナル曲が1曲("Song for jo")の全部で11曲という内容で、さらにデヴィッド・ボウイが2曲一緒に歌っているとのこと。

トム・ウェイツのアルバム「Rain Dogs」のラストの曲から取ったというこのアルバムタイトルは「Anywhere I Lay My Head」で、発売は5/20予定。実に待ち遠しいです。

2008年2月14日木曜日

キミキス

昔は「ときめきメモリアル」から始まって「同級生」だとか「センチメンタル・グラフィティ」だとか、それなりに恋愛モノゲームをプレイしたものだが、結局のところ、ゲームシステム自体はどれもさほど大差ないことや、主人公のキャラクター設定に変化がないこともあって飽きてしまい、ここ約10年くらいは全く興味がなかった。

ところが、ヤングアニマル誌で連載中の「デトロイト・メタル・シティ」を読む上で、同じ誌面上に連載されている「キミキス」もついつい読んでしまうこともあり...、しかもその読み始めて数ヵ月後に廉価版が発売されるというタイミングのよさもあり...、バレンタインの今日が発売日のこのゲームを購入してしまった自分を誰が責められよう。いや、責めようと思えばいくらでも責められるよね。

「ゲームシステム自体はそんなに進化してないんだねえ」、とか思いつつプレイ。結果は3人の女子間で気持ちが揺れに揺れ、その恋は実るまでもなくゲームオーバーと分かりやすい結末に...。昔からこの手のゲームだとあっちへふらふら、こっちへふらふらするんだよね。因みに、現実はわりと一途な方だと思いますよ、ええ。


2008年2月1日金曜日

気になるお酒

ちょっと前に、beepluck VJ&DJのharax夫妻と食事をする機会があった。



その際、スパークリング・ワインの"ソフィア・コッポラ ブラン・ド・ブラン"を飲んで、皆で口をそろえて「飲みやすくて美味しい」と意見が一致して、それはものの見事に各々ぐいぐい口にしたわけであるが、もともとワインが苦手らしいharax夫妻をしてそこまで飲ませるお酒よりも、「断然美味い」と普段自分がチェックしているとあるサイトでお勧めしているお酒があって、これが非常に気になっている。

そのお酒は日本酒なので、単純に"ソフィア・コッポラ ブラン・ド・ブラン"と比較するのもどうかとは思うし、そもそも飲む人間のお酒の好みも判断に左右されるわけだが、そうはいっても「"断然"美味い」とそこまで言い切られてしまうと、"どこまで美味いのか!!"と気になるのが人間の業というものである。

そのお酒は"ZEN BY CHIYOZURU PRODUCED BY AKIRA MIZUMOTO"という。"AKIRA MIZUMOTO"といえばDJ/ミュージシャン/エディターのミズモトアキラ氏である。そして、ミズモトアキラ氏といえば、冒頭のharaxが相当にご執心なあのミズモトアキラ氏である。

自分はあまり日本酒が強い方ではないので、購入すべきかどうかちょっと躊躇してしまっている節があるのだが、この"ZEN~"はwebでの限定販売だし(http://www.chiyozuru.com/)、そんなに金額が高いわけでもないから、やっぱり購入すべきかな。って、ちょっと渋ってるその訳はパッケージデザイン。これがちょっと好みではないんだよね、実は。